現代私たちが思い浮かべる赤い服を着た白い髭の老人の起源は、4世紀に小アジア(現在のトルコ)に実在した慈愛深い司教、セント・ニコラウスにさかのぼる。貧しい人々に匿名で金貨を投げ入れたという彼の逸話が、ヨーロッパ各地の伝承と結びつきながら、時代を超えて現在のサンタクロース像へと昇華していった。
20世紀に入ると、この伝承は地理的な実体を伴い始める。1980年代、フィンランド北部のラップランド地方に位置するロヴァニエミにロヴァニエミサンタクロース村が建設され、世界中から手紙が集まる「公式な拠点」として認知されるようになった。厳しい寒さと神秘的なオーロラに包まれたこの地は、日常から切り離された純粋なファンタジーの場として、世界中の人々の憧れを集め続けている。