昭和から平成にかけての正月、テレビを開ければそこには必ずふたりの姿があった。元日の朝から夕方まで、各局の演芸番組や特番をハシゴし、同じネタ、同じ決め台詞を繰り返す。しかし、視聴者はそれに飽きるどころか、「これを見なければ年が明けた気がしない」とまで感じていた。
彼らが振り撒いたのは、単なる笑いだけではない。景気の浮き沈みや時代の混迷の中でも、無条件で元気を注入してくれる一種の「福徳」のようなエネルギーだった。画面いっぱいに広がる紙吹雪と、威勢の良い掛け声。日本全体がどこか大らかな熱気に包まれていた時代の象徴として、あの破天荒なステージは今も人々の記憶の底深くに刻み込まれている。