日本全国を俯瞰するうえで最も標準的な物差しとなっているのが、北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州・沖縄からなる「8地方区分」です。この区分は文部科学省の学習指導要領に基づく学校教育で広く採用されており、日本地図の基本骨格として定着しています。
日本の行政区画を規定する大枠は地方自治法第2条にあり、市町村を「基礎的な地方公共団体」、都道府県を「市町村を包括する広域の地方公共団体」と位置づけています。現在存在する47都道府県は、北から南へと並ぶ全国地方公共団体コード(JIS X 0401)によって01(北海道)から47(沖縄県)までの固有番号が割り振られています。この番号順は戦後まもない1947年頃に概ね固定化され、1972年の沖縄復帰によって47番目が確定した歴史的経緯を持ちます。
標準的な8地方区分における各都道府県および県庁所在地の構成は以下の通りです。
- 北海道地方(1道):北海道(札幌市)
- 東北地方(6県):青森県(青森市)、岩手県(盛岡市)、宮城県(仙台市)、秋田県(秋田市)、山形県(山形市)、福島県(福島市)
- 関東地方(1都6県):茨城県(水戸市)、栃木県(宇都宮市)、群馬県(前橋市)、埼玉県(さいたま市)、千葉県(千葉市)、東京都(新宿区 / 東京)、神奈川県(横浜市)
- 中部地方(9県):新潟県(新潟市)、富山県(富山市)、石川県(金沢市)、福井県(福井市)、山梨県(甲府市)、長野県(長野市)、岐阜県(岐阜市)、静岡県(静岡市)、愛知県(名古屋市)
- 近畿地方(2府5県):三重県(津市)、滋賀県(大津市)、京都府(京都市)、大阪府(大阪市)、兵庫県(神戸市)、奈良県(奈良市)、和歌山県(和歌山市)
- 中国地方(5県):鳥取県(鳥取市)、島根県(松江市)、岡山県(岡山市)、広島県(広島市)、山口県(山口市)
- 四国地方(4県):徳島県(徳島市)、香川県(高松市)、愛媛県(松山市)、高知県(高知市)
- 九州・沖縄地方(8県):福岡県(福岡市)、佐賀県(佐賀市)、長崎県(長崎市)、熊本県(熊本市)、大分県(大分市)、宮崎県(宮崎市)、鹿児島県(鹿児島市)、沖縄県(那覇市)
学校教育の現場では上記の通り「三重県は近畿地方」として教えられます。しかし、歴史を遡ると明治・大正期には日本列島を7つに分ける「7地方区分」(北海道、東北、関東、中部、近畿、中国四国、九州)が主流だった時期もあり、教科書の改訂や社会情勢に伴って8地方区分が一般的になった経緯があります。そしてこの学校基準こそが、社会に出てから多くのビジネスパーソンを混乱させる最大の要因となっています。