インターネット上では「三毛猫は病気にかかりやすい」「短命である」という言説が散見されますが、これには正確な医療知識に基づく整理が必要です。
まず、一般的なメスの三毛猫に関しては、病弱であるという統計的根拠はありません。むしろ日本猫(雑種)をルーツに持つ個体が多く、過度な近親交配を繰り返された一部の純血種と比較して遺伝性疾患が少なく、極めて頑健で長寿な個体が多いのが実情です。平均寿命も15〜16年と、一般的な完全室内飼育猫の標準値を十分に満たしています。
注意すべきは「オスの三毛猫」特有の健康リスクです。クラインフェルター症候群(XXY)を抱えるオスは、精巣の発育不全による無精子症(不妊)であることが大半であり、ホルモンバランスの乱れや内分泌系の疾患、免疫力低下のリスクを先天的に抱えているケースが少なくありません。そのため、オス三毛を育てる際は、定期的な血液検査や超音波検査による健康チェックが欠かせません。
雌雄を問わず三毛猫のシニア期に最も警戒すべき疾患は、猫全般の宿命とも言える「慢性腎臓病」と「下部尿路疾患(FLUTD)」です。プライドが高く繊細な性格ゆえに、トイレの不衛生や飲水量不足によるストレスから膀胱炎を発症しやすい傾向があるため、環境整備には人一倍の配慮が求められます。