秩父市街地で雨がパラついている程度なら、三峰山頂は吹雪いていると考えたほうがいい。この標高差がもたらす気温差はおよそ6度から7度。風が吹き抜ければ体感温度は氷点下へと一気に急降下する。
カメラ映像で路面が「ただ濡れているだけ」に見える時間帯が最も危険だ。いわゆるブラックアイスバーン。夜間から早朝にかけて、舗装の隙間に残った水分がガラス状に凍りつく現象が頻発している。スタッドレスタイヤを履いているから大丈夫だとタカをくくった四輪駆動車が、カーブの手前でコントロールを失い立ち往生するケースは後を絶たない。
画面を注視してほしい。通過する車両のタイヤが跳ね上げる水飛沫が消え、乾いたような鈍い光を放ち始めたら完全凍結の合図だ。チェーンを巻く判断を先送りにした代償は、単独事故にとどまらず、後続車を巻き込む数時間の通行止めという最悪の形で跳ね返ってくる。