知念実希人という作家の凄みは、現役の医師だからこそ書ける圧倒的なリアリティと、型にハマらない破天荒な物語展開の融合にある。宝島社から出版された本作は発売直後から爆発的な反響を呼び、全国の書店員が「最も売りたい本」を選ぶ本屋大賞にノミネート。文庫化後も増刷を重ねる異例のロングセラーとなった。
出版業界において、医療ドラマと異世界探訪を掛け合わせた作品は極めて異色。だが、卓越した文章力と緻密に組み上げられたプロットが、多くの読者に「これは単なるフィクションではない」と思わせる説得力を与えた。まさに知念実希人の真骨頂であり、彼のキャリアにおける金字塔と称される理由がここにある。