二人の関係が世界中のメディアを騒然とさせた最大の理由は、当時42歳だった映画監督と19歳の新進気鋭の俳優という、23歳もの年齢差にありました。交際のきっかけとなったのは、サム・テイラー・ジョンソンの長編映画監督デビュー作である2009年公開の『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』です。
若き日のジョン・レノン役を決めるオーディションに現れたアーロンに対し、彼女は一瞬で並外れた才能を見出しました。当時の現場スタッフや関係者の証言によると、撮影期間中は極めてプロフェッショナルな監督と俳優の関係を保ち、映画のクランクアップを迎えた直後にアーロン側から強い意志でアプローチがあったと伝えられています。アーロンは当時のインタビューで「出会った瞬間に彼女と生涯を共にすると確信していた」と語っており、外野が邪推するような一時的な情熱ではなかったことを明かしています。
2009年10月の映画プレミア上映会で婚約を電撃発表し、2012年6月にイギリス・サマセット州で挙式を執り行いました。特筆すべきは、結婚時にサムが「テイラー=ウッド」から、アーロンが「ジョンソン」から、それぞれ互いの姓を合わせ「テイラー・ジョンソン(Taylor-Johnson)」へと法的に改姓した点です。男性側の姓に合わせることが一般的な欧米において、対等な立場で新しい家族のアイデンティティを築く姿勢は、旧来のジェンダー規範に一石を投じる決断となりました。