かつて全国に約6,300店舗を展開し、特に発祥の地である愛知県をはじめとする中京圏や北陸・東北・四国などで圧倒的なドミナントを築いていたサークルKですが、なぜ完全消滅に至ったのでしょうか。その発端は、2016年9月に実施されたユニー・グループ・ホールディングスとファミリーマートの経営統合にあります。
コンビニ業界は当時、セブン-イレブンが圧倒的な首位を独走し、ローソンとファミリーマートが追う「3強体制」への集約が急速に進んでいました。店舗規模の拡大による仕入れコスト削減(スケールメリット)や、物流網・システム投資の効率化が死活問題となる中、サークルKとサンクスを傘下に持つユニー・グループとファミリーマートは合併を決断。ブランドを「ファミリーマート」一本に統一する方針を打ち出しました。
統合発表当時、現場のフランチャイズ加盟店や長年のファンからは屋号の存続を望む声も少なくありませんでした。当時の経営陣による記者会見資料や報道各社の取材記録によれば、ブランド統一に伴う看板掛け替えコストには数百億円規模が投じられ、2018年11月30日をもって国内におけるサークルKおよびサンクスの営業はすべて終了しました。経営の合理化とスケールメリット追求という時代の要請が、名門チェーン消滅の最大の理由でした。