国際的な医学論文データベース「PubMed」に掲載された最新の精神医学研究論文を俯瞰しても、高学歴層や専門職世帯における発達障害の受診率の高さは世界的な傾向として確認されている。
論文の多くが指摘するのは、社会経済的地位(SES)の高さと医療受診行動の相関関係だ。知識層ほど発達障害に対する偏見(スティグマ)が比較的低く、療育や環境調整による改善の可能性を正しく理解しているため、積極的に診断を求める。認知科学的アプローチによる最新の解析でも、医師の子供の脳機能や認知特性自体が特殊であるというよりは、医療介入への閾値の低さが数値上の偏りを生み出していることが裏付けられている。