なぜ「さいか屋藤沢店は閉店するのではないか」という噂がこれほど根強く囁かれたのでしょうか。その真相を紐解くと、さいか屋グループ全体が直面した歴史的な事業構造改革と、藤沢店自身が断行したフロア大改装のタイミングが重なったことが大きな要因として浮き彫りになります。
かつて神奈川県内でドミナント展開していたさいか屋ですが、2015年に川崎店が惜しまれつつ閉店し、横須賀店においても一時完全閉店が報じられた後に規模を縮小して「横須賀ショッピングプラザ」として再出発するなど、グループを取り巻く経営環境は激変の渦中にありました。親会社であるAFC-HDアムスライフサイエンスの傘下で経営再建を進める中、投資家や地域住民の間で「次は旗艦店の藤沢店も整理されるのではないか」という先入観が先行した経緯があります。
さらに決定打となったのが、中層階から上層階にかけて行われた売り場の一斉撤退と長期にわたる改装工事です。婦人服や紳士服の直営フロアが次々と縮小され、白い仮囲いが張り巡らされた光景を目撃した来店客から「いよいよ藤沢店も店じまいか」という憶測がSNSや口コミで急速に拡散しました。しかし、これは撤退ではなく起死回生の大規模リニューアルに向けた戦略的スクラップ&ビルドでした。2026年現在、全館が新たなテナント構成でフル稼働しており、営業基盤は極めて堅調に推移しています。