日本全国のマラソン大会公式集計データや関連団体の公表数値を検証すると、フルマラソン完走者のうちサブ3.5を達成できる割合は、男子で上位約12〜13%、女子では上位約3〜4%に過ぎません。全ランナーの約30%が達成できるサブ4と比較すると、そのハードルは格段に跳ね上がります。
難易度を分ける決定的な要素は、要求される巡航スピードの絶対値です。サブ4の平均ペースは1kmあたり5分41秒ですが、サブ3.5をクリアするには1kmあたり4分58秒で42.195kmを駆け抜けなければなりません。この「1kmあたり43秒の差」は、心拍数や筋肉にかかる負荷において全く別の運動強度を意味します。
サブ4までは「歩かずに走り続けるスタミナ」があれば到達可能とされますが、サブ3.5では高負荷状態でも脚が止まらない「スピード持久力」と「乳酸を効率よくエネルギーへ再利用する代謝能力」が必須条件となります。この身体適応を獲得できているかどうかが、選ばれし上位ランナーの仲間入りを果たすための境界線です。