Wordの「挿入」タブから通常のオブジェクト挿入を行うと、PDFの1ページ目しかプレビュー表示されないという現象が起こります。これはWordの仕様によるもので、OLE(Object Linking and Embedding)機能がドキュメントの表紙(先頭ページ)のみを代表画像として読み込む設計になっているためです。
この仕様を知らずに「2ページ目以降が表示されない」と悩むユーザーは非常に多いですが、以下の3つのアプローチを使えば複数ページの展開や高画質化が一瞬で解決します。
裏技1:複数ページを丸ごと編集可能な状態で取り込む「PDF変換」
複数ページにわたるPDFをそのままWordの本文として流し込みたい場合、最も手軽なのがWord自体の変換機能です。Wordの「ファイル」→「開く」から該当のPDFファイルを選択すると、Word文書への自動変換が実行されます。レイアウトを極力維持したまま、全ページのテキストや表が編集可能な状態で一括展開されます。
裏技2:画質劣化を完全に防ぐ「ベクター変換/高解像度PNG挿入」
画面キャプチャを貼り付けると印刷時に文字がぼやけてしまいます。くっきりとした印刷品質を維持したい場合は、PDFを300dpi以上の高解像度PNGまたはベクター形式であるSVGに変換してから「画像の挿入」を行います。SVG形式であれば、拡大縮小しても文字や罫線が一切ギザギザにならず、プロの印刷物と同等の鮮明さを保てます。
裏技3:Word側の自動圧縮機能をオフにする
貼り付けた画像が勝手に劣化する場合、Wordの自動画像圧縮が原因です。「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」を開き、「イメージのサイズと品質」項目で「ファイル内の画像を圧縮しない」にチェックを入れて「既定の解像度」を「高品質」に設定することで、元データの鮮明さをそのまま保持できます。