日本の夏は、もはや亜熱帯だ。かつては沖縄や小笠原諸島などの一部地域に限定されていた感染リスクが、今や本州の都市部にまで迫っている。この変化の主因は、寄生虫の中間宿主となる生物の生息域が北上していることにある。
特に警戒されているのが、巨大な陸生貝類であるアフリカマイマイだ。しかし、それだけではない。私たちが公園や家庭菜園で日常的に目にするごく普通のナメクジやカタツムリも、この寄生虫を宿している可能性が十分に高まっている。冬の気温が下がりにくくなったことで、これらの生物が越冬しやすくなり、結果として病原体を保有する個体数が爆発的に増えているのだ。