『るろうに剣心』劇中において、二重の極みは単なる「強いパンチ」とは一線を画す特殊な打撃術として定義されています。その威力と設定の根幹にあるのは、「万物は外力に対して無意識に抵抗する」という物理的性質を逆手に取ったロジックです。
通常、人間が硬い岩を殴っても拳が砕けるだけで岩は割れません。これは物体が持つ「抵抗力(抗力)」が働くためです。二重の極みのやり方は、まず第一関節(あるいは指の付け根)による「第一撃」を打ち込み、物体が抵抗を生じる瞬間にその抵抗力を相殺。そして抵抗がゼロになった瞬間、わずか数千分の一秒の猶予も置かずに第二関節や拳全体による「第二撃」を完全に叩き込みます。
抵抗を失った物体は、あたかも豆腐のように脆くなり、内側から分子結合を断ち切られるように粉々に粉砕されます。この理屈により、常人離れした筋力を持たずとも、正確なタイミングと打撃の同期さえ成功すれば、巨大な岩石はおろか鉄塊すらも一瞬で砕片に変えることが可能とされています。