世界的な水産資源の争奪戦や燃料費の高騰により、寿司ネタの仕入れ価格は上昇の一途をたどっている。しかし、一歩店内に入れば、提示されている価格のリーズナブルさに誰もが驚かされる。
価格維持の秘密は、一頭買いならぬ「一船買い」や丸魚での直接買い付けにある。マグロや地魚を丸ごと一匹買い付け、部位ごとに余すことなく使い切る調理技術とメニュー開発力が、原価率の上昇を劇的に抑え込んでいるのだ。
アラ煮や出汁スープ、特製ねぎとろなど、余剰パーツを絶品料理へと生まれ変わらせるメニュー構成は、コスト削減のみならず、現代の持続可能な食卓のあり方とも見事に合致している。