日常会話やテレビの食レポで当たり前のように使われているこの言葉だが、辞書的な定義を超えて感覚的に親しまれてきた経緯がある。語源を辿れば、「肉」という名詞に形容詞化する接尾辞「しい」を接続させた重ね言葉であり、視覚・味覚・触覚の全方位で「肉そのものの存在感が際立っている状態」を表現している。
注意したいのは、「脂っこい」や「胃にもたれる重さ」とは明確に区別される点だ。質が高く引き締まった赤身肉を噛み締めた時の弾力や、肉本来のコクが前面に出ている料理にこそふさわしい。つなぎを最小限に抑えた粗挽きハンバーグや、赤身の塊肉を丁寧に焼き上げたステーキを称賛する際、この表現は最大の効果を発揮する。