街灯が照らす深夜の街角で、青い看板を掲げる株式会社ローソンの自動ドアをくぐる。そこに広がっているのは、いつもの見慣れた日常と、異世界が交錯する奇妙な光景だ。繊細かつ少しダークな毒気を孕んだ筆致で国内外のファンを虜にするヒグチユウコの世界が、手軽な棚に並んでいる。
敷居が高いとされがちな現代アートを、日常のど真ん中へ投下する試み。これは過去のタイアップ企画とも一線を画す。美術館のガラスケース越しではなく、日常の買い物カゴにそのまま収まる芸術体験だ。細部まで描き込まれた猫や未知の生物たちが、プラスチックの陳列棚で確かな存在感を放っている。