ロープワークで多くの人がつまずくのが、「ロープの端ではなく、ピンと張ったロープの真ん中に輪を作りたい」という場面です。この課題を一発で解決するのがバタフライノット中間の輪(アルパイン・バタフライノット)です。
登山やレスキューの現場で愛用されるバタフライノットは、手のひらにロープを3重に巻き付け、外側のロープを中央を越えて反対側へくぐらせるだけで、驚くほど美しい蝶のような対称形の輪が完成します。この結び目の最大の強みは、輪の方向だけでなく、左右両端どちらへ引っ張られても結び目が崩れず、強度を保てる全方向対応の安定性にあります。キャンプでランタンやシェラカップを吊るすハンギングチェーンを即席で作りたい場合にも最適です。
さらに、荷物の運搬やタープを強固にピンと張りたいときに欠かせないのがトラック結びやり方(トラッカーズヒッチ)です。ロープの中間に作った輪を滑車(プーリー)の代わりにしてロープを折り返し、てこの原理(動滑車効果)を効かせて引き絞ることで、手作業とは思えない強力なテンションをかけることができます。荷崩れを防ぐプロの運送現場から、風に煽られる大型テントの固定まで、知っているだけで劇的に作業効率が変わる技術です。