現在、位階の授与は故人を対象とした死亡叙位が圧倒的多数を占めます。公務員や教員、警察官などとして多大な功労を残した人物が逝去した際、所属していた組織(都道府県教育委員会、警察本部、各省庁など)が速やかに功績を取りまとめ、内閣府賞勲局へ推薦具申を行います。
審査を経て閣議決定されると、天皇陛下の御名と御璽(ぎょじ)が押印された公的証書である「位記(いき)」が発行され、管轄官庁を通じて遺族へと伝達されます。
遺族にとってのメリットについて、金銭面の実利を期待する声もありますが、日本国憲法第14条第3項の規定により、栄典の授与に伴う金銭的特権や年金等は一切付与されません。しかし、国家の公式記録である官報に氏名と功績が永久に記録され、故人が生涯を通じて国家・社会に尽くした献身が最高機関によって公的に証明されるという、精神的・家格的な名誉は何物にも代えがたい重みを持っています。