1959年、ロカビリーブームの渦中にあった日本芸能界へ颯爽と現れた彼は、圧倒的な歌唱力と躍動的なパフォーマンスで一躍トップスターに躍り出た。「潮風のラブ・コール」や「24000のキッス」などのヒット曲を連発し、「ツイスト男」の異名をとって若者のカリスマとなった時代である。ステージを所狭しと跳ね回る姿は、当時の歌謡界に真の旋風を巻き起こした。
しかし、ブームの熱狂が最高潮に達していた1962年、彼は突如として歌手活動を休止する。安定した人気と絶大な評判を捨て、役者としての再出発を決意したのだ。周囲の猛反対を押し切って選んだ道は平坦ではなかった。声を枯らし、身体表現を一から叩き直す過酷な修行の日々がそこから始まった。