大分県竹田市直入町に湧く長湯温泉は、日本でも指折りの長湯温泉の炭酸泉湧出地として知られています。そのシンボル的存在であるラムネ温泉館が旅行者や温泉通を惹きつけてやまない最大の理由は、入浴直後に体験する視覚と触覚のインパクトにあります。
露天風呂の湯口から注がれる源泉は透明度が高く、湯船に身を沈めると、わずか数十秒で皮膚の表面にびっしりと微細な泡が付着します。手で払っても払っても次から次へと立ち上る銀色の気泡は、まるでシャンパンや炭酸飲料のグラスに飛び込んだかのような錯覚を覚えるほどです。
もともとこの地は、明治から昭和にかけて数々の文化人が逗留した歴史を持ちます。歴史ある本館・大丸旅館が2005年に別館の外湯としてリニューアルオープンして以来、単なる「日帰り入浴施設」の枠を超え、建築鑑賞と本格湯治が一体化した文化的な体験拠点として独自の地位を確立しています。