彼の競技人生を振り返る上で欠かせないのが、世界最高峰の舞台で見せた圧倒的なパフォーマンスだ。特に2016年のリオデジャネイロオリンピックにおいて、男子400m個人メドレーで獲得した金メダルは、日本競泳史に刻まれる金字塔となった。自在なフォームと卓越したレース展開は、まさに世界を魅了したのだった。
その躍進を支えた背景には、所属先であったブリヂストンの手厚い環境と、幼少期から切磋琢磨を続けた同世代のライバル、瀬戸大也の存在があった。互いに切磋琢磨し、高め合う二人の対決は、国内外のファンを何度も熱狂させた。しかし、頂点に立った者にしか分からない孤独やプレッシャー、度重なる怪我との戦いもまた、彼の背中に重くのしかかっていた。