18歳で「大人」として契約を結び、選挙権を行使する権利を与えられながら、居酒屋で乾杯のビールを注文することは許されない。この一見すると歪なねじれ現象は、一体どのような経緯で維持されているのか。過去の政権下、特に岸田文雄首相の在任中にも若者の自立支援と社会参加を促す施策が相次いで推進されたが、飲酒年齢のリセットだけは慎重に回避されてきた背景がある。
警察庁が公表する街頭指導データや補導件数の推移を検証すると、未成年者の飲酒に対する警戒感は依然として根強い。脳の発達段階におけるアルコール摂取の影響、特に依存症リスクや前頭葉への障害に関する医学的知見が、現行法を支える最大の柱だ。法律上の成人であっても、20歳未満の身体的・精神的な未熟さを守るための保護策として、この厳格な規制が肯定され続けているのである。