日本の物流を支える東名・新東名高速道路。トラックドライバーの時間外労働上限規制から2年が経過した現在、現場が直面しているのは「いかにドライバーの拘束時間を短縮しつつ、長距離輸送を維持するか」という切実な命題だ。その最適解として浮上したのが、静岡を東西の中継拠点とする新オペレーションである。
東京と大阪のほぼ中間に位置する静岡県内の主要インターチェンジ周辺には、自動離着脱に対応した次世代トレーラーターミナルや、中継ドライバー専用の施設が急速に整備された。長距離ドライバーは静岡で荷物を預け、折り返し自社拠点へと戻る。そこで荷物を受け取った別のドライバーが目的地まで運ぶ「中継輸送」が定着したことで、日帰り運行が当たり前の光景となった。
現場で作業の効率化に取り組む運送会社の現場責任者は、汗を拭いながらこう明かす。「以前は東京—大阪間を一人で走り切るのが当然だったが、今は静岡でバトンタッチするスタイルが標準だ。走行距離は半減したが稼働率は上がり、若手や女性ドライバーの応募が増えた。静岡が拠点として機能しなければ、日本の物流網はとうに破綻していただろう」。