兵庫県中西部に広がる宍粟市は、市域の約9割を森林が占める自然豊かな地域です。その奥座敷とも言える波賀不動滝公園内に位置する原不動滝は、1990年に「日本の滝百選」に選ばれました。全国的な知名度を誇るこの名瀑の最大の魅力は、断崖を3段にわたって滑り落ちる落差88メートルのスケール感と、原生林が生み出す荘厳な空気感にあります。
地形的にも極めて珍しい特徴を備えています。岩肌を激しく流れ落ちる本流の「男滝」に対し、左手の支流から穏やかに合流する「女滝」が存在し、ふたつの水流が滝壺でひとつに重なり合います。この優美な姿から、古くより「寄り添いの滝」「夫婦滝」とも呼ばれ、縁結びや夫婦円満のパワースポットとしても親しまれてきました。
滝壺の手前にはスリリングな吊り橋「かえで橋」や「もりもり橋」が架けられており、足元を流れる清流と頭上に広がる木々の天蓋を眺めながらのアプローチが可能です。滝見台に立つと、立ち込めるマイナスイオンと水飛沫が肌に心地よく伝わり、四季折々でまったく異なる表情を見せてくれます。