日本がNatoに加盟しない決定的な理由|条約10条と憲法9条の壁を解説の基本情報から最新動向までをわかりやすく整理しました。

地理的な制約をクリアできたとしても、国内法・憲法上の巨大な壁が立ちはだかります。NATOの中核原理は、北大西洋条約第5条に記された「締約国1カ国への武力攻撃は全加盟国への攻撃とみなす」という集団防衛条項です。加盟国には、攻撃を受けた同盟国を自国の軍事力で共同防衛する絶対的な義務が課されます。

一方、日本は憲法第9条の制約下にあり、2015年に成立した平和安全法制によって認められた集団的自衛権の行使も、日本の存立が脅かされ国民の生命や権利が根底から覆される明白な危険がある「存立危機事態」に限定されています。

例えば「バルト三国や東欧諸国が軍事侵攻を受けた際、自衛隊が現地へ出動して防衛戦闘を展開する」といったNATO加盟国としての義務履行は、現行憲法および防衛法制の解釈上、不可能です。義務を相互に負えない国が軍事同盟に正式加盟することは、国際法上も同盟運営上も成り立ちません。