「日本で最も綺麗な海」を客観的に定義する際、基準となるのが環境省が毎年初夏に実施する全国海水浴場の水質調査です。この調査では、ふん便性大腸菌群数、COD(化学的酸素要求量)、透明度、油膜の有無などを総合評価し、最高位の「水質AA」から「不適」まで5段階で格付けを行っています。
2026年の最新統計および過年度データの蓄積を分析すると、不動の頂点に君臨し続けるのはやはり沖縄県の離島エリアです。慶良間諸島の「ケラマブルー」や宮古島の「宮古ブルー」、そして日本最南端に位置する波照間島の「波照間ブルー」は、COD値が測定限界値に近い0.5mg/L未満を記録し、水深30〜50メートル先まで見通せる驚異的な透明度を誇ります。これらはサンゴ礁が砕けてできた純白の炭酸カルシウム砂と、外洋からの黒潮の流入がもたらす奇跡の生態系による賜物です。
一方で、飛行機を使わずアクセスできる本州や四国・九州エリアにも、沖縄に劣らないエメラルドグリーンの海が点在しています。高知県大月町の「柏島(かしわじま)」は、「船が宙に浮いて見える海」としてダイバーの間で知られ、黒潮と豊後水道が交わる地理的要因から本州屈指の透明度を維持しています。また、山口県の「角島大浜(つのしまおおはま)」や福井県の「水島(みずしま)」など、砂質の細かさと潮流の速さが生み出す本州の穴場ビーチも、近年その真価が高く評価されています。