全国の民間同姓同名データベースと官民の調査を総合すると、日本全国で最も多い「下の名前」の全世代累計トップには、昭和の高度経済成長期を支えたクラシックな名前が依然として君臨している。男性では「誠(まこと)」や「清(きよし)」、女性では「和子(かずこ)」や「幸子(さちこ)」といった名前だ。人口ピラミッドの厚い層を占めるシニア世代の人口数が、総合ランキングの圧倒的ベースを形成しているからである。
しかし、働く世代や若年層に限定してデータを再抽出すると、光景は一変する。男性では「翔(しょう・かける)」や「健(たけし・たける)」、女性では「愛(あい)」や「葵(あおい)」が激しい首位争いを展開中だ。伝統と現代性が交錯するこの集計データは、日本人のアイデンティティが過去から未来へとシフトしている過渡期を鮮明に示している。