福井の豊かな山並みを背に抱く大師山清大寺の本尊こそが、この巨大な仏像だ。正式名称を「臨済宗大師山清大寺・越前大仏」と呼ぶ。像高は17.0メートル。かの有名な奈良・東大寺の大仏(像高約14.98メートル)を2メートル以上も上回り、座像の仏像としては日本屈指の規模を誇る。
モデルとなったのは、中国・洛陽の龍門奉先寺にある盧舎那仏(るしゃなぶつ)だ。優美な顔立ち、穏やかに伏せられた目元、ふくよかな頬の曲線。威圧感を与えるのではなく、どこまでも慈悲深く空間全体を包み込むような静けさを湛えている。大仏殿そのものも鉄骨鉄筋コンクリート造りでありながら、伝統的な寺社建築の美と最新の構造工学が見事に融合した高さ52メートルの大建造物だ。