日本三大毒草の致死量と猛毒の真相|誤食を防ぐ見分け方と現場の警告の総合ガイドを解説します。最新トレンドがチェックできます。

植物毒の世界において、青酸カリなどの人工毒物を遥かにしのぐ殺傷能力を持つ毒素が天然界には実在します。厚生労働省が公表する自然毒食中毒統計においても、植物性食中毒による死者数の大半が三大毒草、とりわけトリカブトによるものです。まずは、厚生労働省医薬・生活衛生局や各地の法医学研究所が示す科学的根拠に基づき、これら猛毒植物の致死量と毒性メカニズムを整理します。

毒草名主要毒成分・致死量データ誤食されやすい対象植物中毒症状と作用機序トリカブト
(キンポウゲ科)アコニチン、メサコニチン
・純粋アコニチン致死量:成人3〜4mg
・生葉経口:わずか0.2〜1g(数枚)ニリンソウ(若葉)
モミジガサ(シドケ)
ヨモギ細胞のナトリウムチャネル過剰開口。口唇の痺れ、激しい嘔吐、心室細動などの不整脈、血圧低下、呼吸筋麻痺。数時間で心停止。ドクゼリ
(セリ科)シクトキシン(ポリアセチレン誘導体)
・根茎致死量:成人約5g(数cm片)セリ(春の七草)
ワサビダイコン
食用セリ科若葉中枢神経系のGABA受容体阻害による過剰興奮。激しい強直性間代性痙攣、意識喪失、自律神経失調、呼吸困難。ドクウツギ
(ドクウツギ科)コリアミルチン、ツチン
・果実致死量:幼児数粒、成人10〜20粒程度キイチゴ、ブルーベリー
桑の実(マルベリー)延髄および中枢神経刺激。眩暈、急激な人事不省、全身性強直痙攣、チアノーゼ、心機能不全による窒息死。

数値を見れば明白なとおり、毒の強度は実験室レベルの化学試薬に匹敵します。とりわけトリカブトの主成分であるアコニチンの致死量は、微小な薬包紙に乗る程度の3〜4mgに過ぎません。生の葉であれば、指先ほどの小片を誤って味噌汁やおひたしに混入させただけで、成人があっけなく絶命する威力を持っています。