『豪血寺一族』シリーズの音楽を語る上で欠かせない存在が、サウンドコンポーザーの田中敬一氏である。同氏率いるノイズファクトリーの開発体制のもと、ゲーム音楽の枠を超えた歌唱入りBGMが次々と生み出されていった。その最高到達点として生み出されたのが、胡散臭くもどこか崇高な陰陽師「矢部野彦麿」というキャラクターと、彼のテーマ曲「レッツゴー!陰陽師」だった。
和風の雅楽調メロディにユーロビートやダンスミュージックの要素を力づくで融合させたトラック。そこに陰陽師・矢部野彦麿と琴姫が歌い上げる怪しさ全開の歌詞が乗る。田中敬一氏の妥協なきサウンドメイキングとユーモアの精神が生み出したこの楽曲は、単なる背景音楽を超え、強烈な個性を放つ独立したエンターテインメント作品として完成したのである。