グラタンやドリアを調理する際、オーブン対応皿の違いを意識せずに「耐熱皿の代用としてトースター」を安易に使ってしまうケースが多発しています。この2つの加熱調理器は、外見こそ似ていても熱の伝わり方が根本的に異なります。
オーブンは密閉された庫内全体に熱風を対流させ、四方から均一に設定温度(例:200℃)を保ちながらじっくり加熱する仕組みです。これに対し、オーブントースターは数センチの超至近距離にある石英管ヒーター(赤外線ヒーター)から強烈な直火放射熱を浴びせます。ヒーター直下の局所温度は300℃〜400℃以上に達することもあり、温度制御が効かない旧式機種では皿の一部だけが異常過熱されます。
したがって、「電子レンジ・オーブン用」と明記された耐熱ガラス皿であっても、多くのメーカー説明書には「直火・オーブントースターでの使用禁止」の警告が記載されています。トースター調理を行う際は、必ず熱源からの距離を5cm以上確保するか、あるいはヒートショックと局所加熱に滅法強いペタライト高配合の「耐熱陶器」または「アルミホイル・金属製プレート」を代用するのが確実なリスク管理です。