モエヤンといえば、目に焼き付いて離れない鮮やかな青い全身タイツと、胸元に装着されたヌーブラのビジュアルが代名詞でした。この強烈なスタイルの由来は、お笑いライブシーンでの生き残りをかけた切実な試行錯誤にあります。
もともと演劇の世界で活動していた2人は、お笑いのオーディションやライブで男性芸人たちの中に埋もれないための「圧倒的な視覚的インパクト」を模索していました。そこで思いついたのが、女性の肉体美をあえて無機質に見せる全身タイツと、当時女性の間で大流行していた下着「ヌーブラ」の組み合わせです。
下ネタに寄りすぎず、どこかスポーティーでシュールな空気感を醸し出すため、タイツの色には青が選ばれました。胸を強調しながらも爽快に「ヌーブラヤッホー!」と叫ぶネタは、下品さを感じさせない突き抜けた明るさで瞬く間にお茶の間の心を掴みました。
なお、過激なコスチュームゆえに「本家メーカーからクレームが入るのでは」と心配されたものの、ヌーブラの日本正規販売代理店であるゴールドフラッグ社からは寛大に受け入れられ、のちに公式ノベルティやイベントへの起用といった良好な関係へと発展した逸話も残されています。