ファストフードの過剰摂取による身体の崩壊を生々しく記録した映画『スーパーサイズ・ミー』の衝撃から約20年。その後、メディアの関心は「脂質」から「見えない糖分」へと移行した。オーストラリアの映画監督デイモン・ガモーが自らを実験台にしたドキュメンタリー『あまくない砂糖の話(That Sugar Film)』は、Netflixをはじめとするストリーミングプラットフォームで配信され、世界中に大きな波紋を広げた。
ガモー監督はジャンクフードを一切口にせず、「低脂肪ヨーグルト」「シリアルバー」「フルーツスムージー」といった一見ヘルシーな加工食品だけで1日スプーン40杯分の糖分を摂取し続けた。結果は無残だった。わずか数週間で内臓脂肪が急増し、脂肪肝の兆候が現れ、気分の激しい浮き沈みに苛まれたのだ。世界保健機関(WHO)は遊離糖類の摂取量を1日の総エネルギー摂取量の5%未満(約25g)に抑えることを推奨しているが、500mlの炭酸飲料1本を空けるだけで、その基準値は一瞬で崩壊する。