関係者の証言によると、稽古場での七代目は極めて寡黙だという。「ああしろ、こうしろ」と手取り足取り教えることは滅多にない。代わりに、自らの立ち姿と呼吸で芸の核心を伝える。
「型を覚えたら、一度それを捨てて役に成りきれ」。後輩役者たちに投げかける言葉には、形骸化を何よりも恐れる職人気質が宿る。楽屋裏では気さくに冗談を飛ばし、若手の緊張をほぐす心配りを見せる一方、舞台袖に回った瞬間に纏う冷徹なまでの集中力。その激しい落差こそが、音羽屋の芸を長年支えてきた秘訣に他ならない。
関係者の証言によると、稽古場での七代目は極めて寡黙だという。「ああしろ、こうしろ」と手取り足取り教えることは滅多にない。代わりに、自らの立ち姿と呼吸で芸の核心を伝える。
「型を覚えたら、一度それを捨てて役に成りきれ」。後輩役者たちに投げかける言葉には、形骸化を何よりも恐れる職人気質が宿る。楽屋裏では気さくに冗談を飛ばし、若手の緊張をほぐす心配りを見せる一方、舞台袖に回った瞬間に纏う冷徹なまでの集中力。その激しい落差こそが、音羽屋の芸を長年支えてきた秘訣に他ならない。