熱中症による頭痛や吐き気が出現した段階は、すでに体が危険信号を発している中等症(II度)の兆候です。痛みを我慢したり薬を探したりする時間をすべて止め、以下の応急処置を直ちに実行してください。
最優先すべきは、風通しの良い日陰やエアコンの効いた室内への避難と衣服の緩和です。ベルトやボタンを外し、体熱を逃がしやすい状態を作ります。その上で、皮膚のすぐ近くに太い動脈が走っている以下の重点冷却ポイントを氷嚢や保冷剤、冷えたペットボトルで集中的に冷却します。
■ 体を効果的に冷やす3大ポイント
・両側の首すじ(頸動脈):首の左右側面を冷やす
・脇の下(腋窩動脈):両脇に挟み込むように当てる
・太ももの付け根(大腿動脈):足の付け根の前面・鼠径部に当てる
あわせて、霧吹きや濡れタオルで皮膚を湿らせ、うちわや扇風機で風を送る「気化熱」を利用した冷却も強力な効果を発揮します。吐き気がなく自力で水分を飲み込める場合は、真水ではなく経口補水液(OS-1など)を少しずつ口に含ませるように補給します。水やお茶だけでは血液中の塩分濃度が薄まり、かえって症状が悪化するリスクがあるため注意が必要です。