日本の本格的な「園芸学・植物学」の発展を支えてきた歴史的背景と、現代の最新研究が融合した展示空間も深い味わいがある。植物学者・牧野富太郎が残した繊細な植物図鑑の精神を受け継ぎ、細部まで観察を深められるデジタルグラフィックや生体標本が惜しみなく配置されている。
単なる観賞用の「植物園」という枠組みを超え、生態系の不思議や進化のプロセスを体感的に学べる構成は実に見事だ。葉の脈構造や根の張り方一つをとっても、過酷な自然界を生き抜くための驚くべき知恵が隠されており、大人から子どもまで知的な好奇心が心地よく刺激される。