夏の就寝スタイルとして定番化している「着古した半袖Tシャツと短パン」ですが、睡眠生理学の観点からは極めてリスクが高い選択です。この習慣が、原因不明の「夏バテ」「朝の倦怠感」を引き起こしているケースが多々あります。
誤解1:半袖・短パンが一番涼しくて快眠できる?
夜通しエアコンを稼働させている現代の寝室では、室温26〜28度の冷気は重力によって床面近くに滞留します。短パンで素足やふくらはぎを剥き出しにしたまま眠ると、下半身の筋肉が冷やされて血管が収縮し、深部体温の放熱が阻害されると同時に、翌朝の足のむくみや冷え症を悪化させます。
そのため、プロが推奨する夏の快眠スタイルは「薄手通気性素材の長ズボン」、あるいは「八分丈・九分丈パンツ」の着用です。エアコンの冷風から関節や筋肉を守りつつ、汗をしっかり吸湿させることが自律神経を安定させる鍵となります。
誤解2:接触冷感素材なら一晩中涼しい?
接触冷感生地は「触れた瞬間に肌の熱が生地へ移動する数値(Q-max値)」が高い素材ですが、熱を吸収した生地自体が体温で温まると、冷感は持続しません。さらに、ポリエステルやナイロン主体の安価な接触冷感ウェアは吸放湿性が低く、就寝後1〜2時間で背中やお腹に汗がこもり、熱帯夜特有の「蒸れ感」を引き起こす罠があります。