テレビ離れが叫ばれて久しい現在、ネット配信コンテンツの台頭によって表現の過激さはむしろ増しているようにも見える。だが、地上波放送が担う社会的責任の重さは変わらない。むしろ、かつての「何でもあり」だった昭和・平成初期のバラエティを懐古する声と、人権意識の高まりによる厳しい監視の目が、かつてないほど激しく衝突している。
メディア研究の現場では、過去のコンテンツを単に「不適切」として闇に葬るのではなく、当時の社会背景とともに分析する動きが活発化している。あの青ひげと誇張された仕草が、当時の視聴者にどう受け止められ、当事者たちにどのような影を落としたのか。それを検証することこそが、未来のメディア倫理を築く土台となる。