凄惨な描写やセンセーショナルな放送中止騒動ばかりが取り沙汰されがちな本作ですが、伝説のトラウマアニメとしての評価は、単なる悪趣味なグロテスク作品にとどまりません。
第1話の爽やかな学園恋愛ものから始まり、嘘やごまかし、無関心が少しずつ積み重なることで、取り返しのつかない破滅へと転がり落ちていく心理描写のリアリティは秀逸です。思春期の未熟さや利己的な欲望が生々しく描かれており、キャラクターたちが破滅へ向かう過程には緻密な説得力が持たされています。
また、最終回における声優陣の鬼気迫る演技、陰鬱な空気を演出する色彩設計、そして絶妙なタイミングで流れるエンディングテーマ『あなたの声が…』など、映像作品としての完成度の高さも際立っています。
安易なハッピーエンドやハーレムものに一石を投じ、「不誠実な恋愛の行き着く果て」を徹底的に描き切った姿勢は、後続のサスペンス・ヤンデレ系アニメにも多大な影響を与え続けています。