中高生の現場で最も多く採用される混声三部合唱において、最大の難所となるのがテンポ感の維持と和音の純度だ。全日本合唱連盟が主催するようなコンクールにおいても、テンポの速いポップス合唱は音程がぶら下がりやすく、言葉が流れてしまうリスクが常に指摘される。
ソプラノは高音域で息のスピードを落とさず、頭声発声を保ちながらも言葉の子音を鋭く発音することがポイントになる。アルトは主旋律の3度下や6度下を美しく鳴らすために、母音の響きのポジションを高く統一しなければならない。そして変声期を通過中の生徒も多い男声パートは、胸声に頼りすぎず、息を前に飛ばす意識で女声の土台を支えることが、全体の響きをクリアにする鍵だ。