現地を訪れた読者がまず圧倒されるのが、昭和59年に再発見された小平鍾乳洞見どころの数々です。全長約93メートルと規模自体はコンパクトでありながら、洞内は年間を通じて約12度前後の室温に保たれており、夏期には天然のクーラーとして、冬期には外気より暖かく感じられる異空間が広がっています。
狭い岩肌をすり抜けるように進む洞内には、幾何学的な鍾乳石や天井から滴る清水が形成した造形美が凝縮されており、大規模な観光洞窟にはない「探検隊さながらの臨場感」を体感できます。歩道や手すり、足元の照明設備は安全基準に則って整備されているため、小さな子ども連れでも探検気分を味わいながら安全に見学することが可能です。
鍾乳洞を出て緩やかな遊歩道を下ると、小平川の清流を引き込んだ小平の里親水公園川遊びエリアが広がります。自然の川底を活かしつつ整備された浅瀬は流れが穏やかで、盛夏には水着姿の親子連れで賑わいを見せます。人工的なプールでは味わえない冷涼な水温と、水生昆虫や小魚を探す体験は、教育的な観点からも貴重な機会を提供しています。
静寂を好む来訪者には、親水公園に隣接する小平の里湿生植物園の散策が欠かせません。水車小屋が静かに回る園内には木道が敷き巡らされ、早春のミズバショウやショウジョウバカマ、初夏のアジサイ、秋の紅葉にいたるまで、四季折々の野草が咲き乱れます。観光客の喧騒から隔絶された空間で、カメラを片手に木々のざわめきに耳を傾ける時間は、至高のチルアウト体験といえます。