ドラマやフィクションでは美化されがちな駆け落ちですが、現実社会で実行した場合に降りかかる法的・経済的ペナルティは極めて過酷です。特に当事者が既婚者である場合、法的な制裁を免れることはできません。
配偶者を残して失踪した場合、民法上の「悪意の遺棄」(民法770条1項2号)に該当する可能性が非常に高くなります。正当な理由なく同居義務や協力・扶助義務を放棄したとみなされ、相手方から一方的な離婚請求が認められるだけでなく、数百万円規模の慰謝料請求を命じられるのが通例です。
さらに、相手方が未成年の場合はより深刻な刑事罰に発展します。たとえ当事者同士の合意があったとしても、親権者の承諾を得ずに連れ去ったと判断されれば、刑法第224条の「未成年者略取・誘拐罪」に問われるリスクがあります。逮捕・起訴されれば3か月以上7年以下の懲役が科される重大な犯罪行為です。
経済面においても、住民票を移せないことによる健康保険や行政サービスの利用制限、無断欠勤による懲戒解雇、賃貸契約のトラブルなど、社会的な基盤を完全に喪失するリスクが直結します。