『確率思考の戦略論』要約解説!UsjをV字回復させた数学の法則を徹底追究! 読者が気になる トピックの裏側を凝縮して配信します。

『確率思考の戦略論』の要約において、中核をなす最重要概念がプレファレンス(Preference:消費者のブランドに対する好意度・選好性)です。本書では、市場シェアの変動や売上の多寡を決める最大の変数はプレファレンスであると断言されています。

消費者が特定カテゴリーの商品(例えば清涼飲料水やテーマパーク)を購入しようと考えた際、頭の中で想起される複数の選択肢の中から「自社ブランドが選ばれる確率」がプレファレンスです。市場シェアは以下の関係性によって支配されます。

市場シェア ≒ プレファレンスの総和における自社シェア

多くの企業が「競合との差別化」や「ニッチなコア層の囲い込み」に躍起になりますが、数学的には、プレファレンス自体を押し上げない限り、市場全体のシェアを永続的に拡大させることはできません。プレファレンスを高めるためのドライバーは、主に以下の3点に集約されます。

1. ブランド・エクイティ(ブランドの心理的価値・想起の強さ)
2. プロダクト・イノベーション(品質や体験価値そのものの革新)
3. 価格競争力・プロモーション(購入への心理的ハードルを下げる工夫)

USJが映画ファン向けのテーマパークからアニメやゲームを含む総合エンタメパークへと舵を切ったのは、映画に興味がない巨大な大衆層のプレファレンスを一気に獲得するための必然的な戦略でした。