犬の脊髄空洞症で最も特徴的とされるのが、首や肩のあたりにしきりに前足・後ろ足を動かすものの、実際には皮膚に触れていない「ファントムスクラッチ(空掻き行動)」です。一見すると皮膚炎のかゆみのように見えますが、散歩中や興奮時に頻発し、皮膚には一切の異常が見られない点が大きな特徴です。
病初期に現れる主な異常行動と犬の脊髄空洞症における痛みサインは以下の通りです。
・首輪をつける、あるいは首周りに触れられるのを極端に嫌がる
・抱き上げた瞬間に「キャン」と鋭い悲鳴をあげる
・頭部を擦り付けるように歩く、または頭部を低く下げた姿勢を取り続ける
・段差の上り下りを突然ためらうようになる
これらの行動は、脊髄の圧迫と神経障害によって生じる「アロディニア(通常では痛みを感じない軽微な刺激を激痛と感じる知覚過敏)」が引き起こしています。ただの気まぐれや老化現象と見過ごさず、違和感を覚えた段階で神経科を標榜する動物病院へ相談することが何より重要です。