睡眠中のピクつきは、犬のライフステージによって背景にある要因が大きく異なります。年齢に応じた特有のリスクを理解しておくことで、異変の早期発見につながります。
【子犬期(生後数ヶ月〜1歳未満)】
子犬は中枢神経系が未発達であり、一日の大半を睡眠に費やします。脳の発達段階において神経回路が刺激を盛んに伝達するため、子犬が寝ている時に全身を小刻みに震わせたり、激しく手足を動かしたりする現象は日常茶飯事です。起きた後に元気にフードを食べ、活発に走り回っていれば何ら問題ありません。ただし、低血糖症や先天的な水頭症による発作の可能性もゼロではないため、ぐったりして起き上がれない場合は注意が必要です。
【シニア・老犬期(7歳以上)】
老犬が寝ている時にピクピクと震える場合、単なる加齢による筋力低下や体温調節機能の衰えだけでなく、脳腫瘍、脳梗塞、認知機能不全症候群(犬の認知症)といった重篤な基礎疾患が隠れているケースが増加します。高齢になってから初めて発作症状が現れた場合は、特発性てんかんよりも二次性の脳障害を疑う必要があります。普段の行動の変化と合わせて慎重なモニタリングが不可欠です。