季節ごとに表情を変える泉陽高校の制服は、着用する生徒の快適性と伝統美の両立を追求してきました。冬服は保温性に優れた重厚感のある濃紺ウール素材で仕立てられ、襟元のタイが引き締まった印象を演出します。対して夏服は、清潔感あふれる白を基調としたセーラーブラウスとなり、胸元のタイと襟の紺色が爽やかなアクセントを生み出します。衣替えの時期に見られる白と紺のコントラストは、校内の風物詩として定着しています。
大きな転換点となったのが、多様性への配慮と防寒性・実用性の向上を目的としたスラックスの導入です。近年、大阪府教育委員会が推進するジェンダーレス制服の選択肢拡大に伴い、泉陽高校でもスラックスの着用が認められるようになりました。冬場の厳しい寒さや自転車通学における利便性を考慮し、機能的なボトムスを自由に選べる環境が整えられています。
スラックスは既存のセーラー上着や指定シャツとも自然に調和するよう、落ち着いたストレートシルエットと色調が設計されています。伝統を頑なに固定化するのではなく、生徒の健康や価値観を尊重した柔軟な選択肢を用意したことが、近年の満足度をさらに押し上げる要因となっています。