現在、日本の医療現場では患者の早期回復を目指すプログラム(ERAS: Enhanced Recovery After Surgery)が主流となっている。その中核をなすのが、厚生労働省の後押しのもと推進されている『周術期医療安全プロジェクト2026』の各種ガイドラインだ。
本プロジェクトでは、カテーテル関連尿路感染症(CAUTI)の防止と患者の身体的負荷低減を目的として、「不必要なカテーテル留置の削減」と「可能な限りの早期抜去」を強力に推奨している。
かつては手術翌日以降も習慣的に留置されがちだったカテーテルだが、現在では手術終了直後、あるいは術後数時間での抜去が標準化されつつある。短時間の麻酔や侵襲の少ない手術であれば、そもそもカテーテル自体を留置しない選択肢をとる症例も増えている。医療安全の潮流は、確実に患者の負担軽減へと舵を切っている。