地図上で「汽車ぽっぽ公園」と検索してもヒットしづらい最大の理由は、それぞれの施設に自治体が定めた正式名称が別に存在するからです。代表例を挙げると、東京都大田区の「入新井西公園」、神奈川県平塚市の「八幡山公園」、愛媛県松山市の「大手町緑地」など、各地域でSLが鎮座する公園が自然発生的に同じ愛称で呼ばれるようになりました。
なぜこれほど多くの公園に本物のSLが置かれているのか、その歴史的由来は1970年代の国鉄「SLブーム」と無煙化事業にあります。鉄道の電化・ディーゼル化が進み、役目を終えて廃車となる蒸気機関車が相次ぎました。当時、国鉄は貴重な産業遺産を後世に残すため、教育・展示目的で全国の自治体へ車両の無償貸与や譲渡を実施した経緯があります。
全国の街角に誕生したSL展示スペースは、半世紀以上の歳月を経た現在も地域のランドマークとして守り継がれ、世代を超えて「汽車ぽっぽ公園」の名で愛され続けています。