「自分とまったく同じ顔の人間が、この世界のどこかで普通に暮らしている」――。江口のりこが語る双子の姉との日常は、まるで奇妙な映画のワンシーンのようだ。
特に有名なのが、かつてアルバイトをしていた時代の遭遇劇である。江口自身がシフトに入っていない日にもかかわらず、店を訪れた知り合いが姉を本人と完全に誤認。「おい、江口!」と声をかけられても、姉は一切の動揺を見せず「私、江口のりこじゃありません」と一蹴したという。そっけない対応や醸し出す雰囲気まで酷似していたため、声をかけた側は混乱を極めた。
女優としてブレイクした後も、この「双子パニック」は終わらない。街中や旅行先で姉が江口のりこと間違えられ、ファンからサインを求められる事態が度々発生。断っても「謙虚なフリをしている」と誤解されるため、姉側も対応に苦慮してきた経緯がある。双子ゆえの奇妙な共鳴は、二人の生活に絶え間ないユーモアと困惑をもたらしてきた。